不動産売却時には、必ず不動産会社に依頼し、物件の売却価格を査定してもらわなければいけません。
また、このとき行われる査定の方法については、一般的に簡易査定(机上査定)と訪問査定の2種類に分かれます。
今回は、不動産売却時に訪問査定をおすすめする理由を中心に解説したいと思います。
訪問査定の概要
訪問査定とは、名前の通り実際に不動産のある現地に訪問し、現地調査を経て査定価格を算出する方法です。
簡易査定で参考にした物件に関するデータに加え、周辺環境や隣接する道路、室内状況、外壁の劣化具合、過去のリフォーム履歴、眺望といったあらゆる点を考慮し、査定価格が弾き出されます。
訪問査定がおすすめの理由について
簡易査定をしてもらうか、それとも訪問査定をしてもらうかについては、不動産売却を依頼する売主が選択できますが、おすすめなのはやはり現地で行われる訪問査定です。
その理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・正確性のある査定価格を算出できる
・プロ目線の売却戦略が立てられる
・不動産会社からアドバイスをもらえる
正確性のある査定価格を算出できる
訪問査定は、専門家が実際に不動産を現地調査し、査定価格を算出する方法です。
そのため、実際の売却価格と大きなズレが生じにくく、「思ったよりも良い値段で売れなかった」といったことは起こりにくくなります。
プロ目線の売却戦略が立てられる
訪問査定を受け、担当者が現地まで足を運ぶことにより、プロ目線で物件の良さを引き出してくれます。
これまでさまざまな物件を見てきた不動産会社の担当者にとって、物件の長所・短所を見極めるのはお手のものです。
例えば、他の物件と比べて収納が多かったり、動線のつくりが良かったりといった、売主が気付いていないアピールポイントを見つけて活かすことにより、さらに良い売却戦略を立てることができます。
不動産会社からアドバイスをもらえる
訪問査定の場合、実際に不動産会社の担当者と顔を合わせることができるため、査定価格だけでなく、売却にかかる諸経費や資金計画など、さまざまなアドバイスを受けることも可能です。
例えば、築30年の一戸建てを売却する場合、そのまま売却する方が良いのか、解体して更地にする方が良いのかは、所有者の経済状況やエリアなどにより、最適解が異なるため、担当者から直接アドバイスを受けるのが有効です。
訪問査定の注意点について
不動産の訪問査定では、直接担当者が物件の査定に訪れるため、売主はその場に立ち会うため、訪問日時を調整する必要があります。
また、査定に伴い、建物や敷地内の清掃などもある程度行わなければいけません。
もちろん、購入希望者が見学に来るわけではないため、そこまで入念な清掃をする必要はありませんが、建物の劣化状況がわからないほど荷物がある場合などは、ある程度片付けておく必要があります。
日頃忙しく、なかなか時間が確保できない方にとっては、これらの作業を負担が感じるかもしれません。
また、訪問査定の場合、査定結果が到着するまでに、長ければ1週間程度かかることも考えられます。
訪問査定により、正確性のある査定価格を算出するには、現地調査だけでなく、周辺環境の調査や、権利関係、法規制の調査なども必要であり、これらはどうしても時間がかかってしまいます。
まとめ
ここまで、不動産売却の査定に訪問査定をおすすめする理由を中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
手軽に受けられるのは簡易査定ですが、より相場とのずれが少ない価格を算出したい方、不動産会社の担当者と顔を合わせ、アドバイスをもらいたい方などは、多少手間はかかるものの、訪問査定を選ぶべきです。
もちろん、訪問査定を複数社に依頼すれば、さらに査定価格の正確性はアップします。