不動産売却を行うとする方の中には、現在の住居だけでなく、他に所有する土地を売却しようと考える方もいるでしょう。
また住居以外の不動産としては、遊休地を所有する方も少なくありません。
今回は、遊休地がどのような土地なのかについて、遊休地を売却するメリットについて解説します。
遊休地とは?
遊休地とは、一般的に一切利用されていない土地のことを指します。
具体的には、取得から2年以上利用されておらず、なおかつ都道府県知事が利用を促進する必要があると認めた土地です。
都道府県知事から遊休地の通知を受けた方は、速やかに利用や処分の計画について届出を行わなければいけません。
またこちらの計画については、都道府県知事からアドバイスや勧告が行われますが、内容に従わない場合は地方公共団体などに売り渡す協議を行います。
特に相続によって取得したものの使い勝手が悪かったり、遠方にあったりする土地は、遊休地になりやすいです。
遊休地を売却するメリットとは?
まったく利用していない遊休地を売却するメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。
・維持費がなくなる
・苦情が来なくなる
・評価額の下落を防げる
・管理の手間がなくなる
・相続対策になる
各メリットについて詳しく説明します。
維持費がなくなる
遊休地を売却することで、その土地を維持するための費用は一切発生しなくなります。
特に利用目的がないまま土地を所有し続ける方も少なくありませんが、その間も固定資産税や都市計画税などはかかり続けます。
また土地をキレイな状態に保つためには、清掃費やそこを訪れるための交通費も必要です。
そのため、一度も利用していないのであれば、早めに売却して負担をなくすべきです。
苦情が来なくなる
遊休地をそのまま所有し続けると、雑草が生い茂ったり、ゴミが捨てられたりすることで、近隣住民から苦情が来ることがあります。
土地を利用していないとしても、これらの苦情は所有者として無視することはできません。
一方、早めに遊休地を手放せば、このような苦情が入ることもなくなります。
評価額の下落を防げる
遊休地は、基本的には放置すればするほど評価額が下落します。
そのため値上がりを狙って所有し続けたとしても、逆に価値が下がってしまい、気付いた頃にはほとんど売却益が得られない可能性があります。
このような状況になるのであれば、高く売れるうちに売っておくのが賢明だと言えます。
管理の手間がなくなる
遊休地の管理には、膨大な時間と手間がかかります。
これが広大な土地や、遠方にある土地であればなおさらです。
また、利用していない土地の管理だけをし続けるというのは、ハッキリ言って無駄なことです。
売却すれば、管理にかかる負担はすべて取り除かれます。
相続対策になる
遊休地を売却する意外なメリットとしては、相続対策になることが挙げられます。
現在遊休地を所有する方がそのまま亡くなった場合、現況のまま相続人に引き継がれる可能性が高いです。
しかし、それは相続人の負担を増やす原因になります。
ある程度管理されていれば良いですが、一切掃除などがされていない遊休地を押し付けられた相続人は、非常に迷惑を被ります。
また、遊休地は複数の相続人で分割しにくく、それが相続トラブルにつながってしまうおそれもあります。
そのため利用する予定がないのであれば、前もって売却し、現金化することをおすすめします。
まとめ
一切利用していないにもかかわらず、遊休地をなんとなく所有し続けているという方は、早めに売却を決断しましょう。
「いつか使うかもしれない」という考えでいたとしても、長い間一度も利用していないのであれば、今後も利用する可能性は低いです。
遊休地の売却は、所有者の方だけでなく、相続人や近隣住民にとっても良い選択になることが考えられます。