相続財産の中には不動産が含まれていることも多いのですが、不動産を相続するときはどのような手続きが必要なのか、知らない人も多いでしょう。
分割が必要な場合はどうすればいいのか、登記はどうやって行うのかなど、不動産を相続するまでの流れについて解説します。
不動産の相続方法
相続人が一人の場合とは違って、複数人いる場合は財産をどのように分割するか、という難しい問題があります。
特に、不動産は分割するのが難しいため、どうやって相続すればいいのか悩むことも多いでしょう。
不動産の相続方法の1つ目は現物分割といい、不動産を単純に人数で分割して相続するという方法です。
基本的に土地だけを相続する場合に行われる方法で、土地がある程度広くなければ分割するのは難しいと思います。
2つ目の方法は、不動産を相続したい相続人が他の相続人に土地の代金を渡すという方法で、代償分割といいます。
代償相続で支払う代金は決まっていないため、合意を得られないケースがあり、代償となる現金が用意できない場合はできません。
3つ目の方法は、不動産を売却して売却代金を相続人で分割する、換価分割という方法です。
誰も不動産を相続すると望まなかった場合に行われる方法で、最もシンプルな方法といえるでしょう。
4つ目の方法は、不動産の名義を相続人全員にしてしまう共有名義という方法で、相続人はそれぞれ自分の相続分の権利を持つことになります。
不動産の相続の流れ
不動産を相続することになった場合は、どのような流れで進めていくことになるのか、解説します。
まずは遺言書がないかを確認し、無い場合は相続人を明らかにして財産の相続について話し合う必要があるのです。
どのような財産があるのか、具体的な内容について確認したら、分割する具体的な内容について把握してください。
財産にどのようなものがあるのかがわかったら、相続人同士で遺産分割協議を行い、具体的な分割内容を決めるのです。
全員が合意したら、遺産分割協議書を相続人全員が署名捺印して、納得したということを証明します。
合意した内容に従って、相続人相続登記の手続きをして、名義を変更することになるでしょう。
最後に、税務署に相続税の申告をして納付する必要があるのですが、相続税は滅多に発生しません。
しかし、もし発生しているのに納付しなかった場合は、延滞税や加算税も追加して支払うことになるでしょう。
まとめ
不動産は、土地を分割して相続したり、売却したり、あるいは共同名義にするなどの方法で相続することができるのです。
相続する際に重要となるのが遺産分割協議で、他の相続人も納得する形で条件を出して合意を得る必要があります。
不動産を相続したら相続税が課される可能性もあるので、相続した後は相続税の対象となるかを確認してください。