不動産会社によって実施される不動産査定では、主に築年数や建物の状態、土地の状況などのポイントがチェックされます。
これらの要素を総合的に評価し、最終的に売却が予想される金額が算出されますが、実は他の要素も関係しています。
今回は、不動産の査定価格につながる意外な要素について解説します。
周辺環境
不動産の査定価格は、建物や土地そのものだけでなく、周辺環境によっても変わってきます。
例えば日々の生活に必要不可欠なスーパーマーケットや駅、病院などの施設が近くにある場合、査定価格は上がりやすくなります。
ファミリー用の物件であれば、学校が近いことや危険な道路が少ないことなども大きなプラス要素です。
逆に騒音や振動、ニオイなどの問題が起こりやすい工場やゴミ集積場、心理的な嫌悪感の強い墓地や刑務所などが近い場合、査定価格は下がりやすいです。
日当たり、風通し
新たな住まいを探すとき、日当たりや風通しが気になるという方も多いかと思います。
これらの要素は、不動産の査定価格にも関係しています。
例えば方角が南向きであり、なおかつ近くに高いマンションやビルなどがない場合、日当たりは良くなるため査定価格も上がりやすいです。
また窓が多いもしくは大きい住宅、吹き抜けや天窓がある住宅、空気の流れを意識した窓になっている住宅などは、風通しが良いと判断され査定価格がアップします。
ちなみに部屋からの眺めの良さについても、日当たりや風通しと同じく査定価格のプラス要素です。
社会情勢
不動産の査定価格は、社会情勢などの一般的な要因によっても左右されます。
中でも注目すべきなのが、景気の変動などの経済的要因です。
景気が落ち込んでいる場合、人はあまりお金を使わなくなるため、不動産の購入を希望する方も少なくなります。
また全体的に買い手が減少すれば、必然的に不動産の査定価格も低くなることが考えられますし、売却までの期間も長引きやすいです。
また人口減少などの社会的要因も、不動産の査定価格とは密接に関わっています。
近年は都市部への一極集中が顕著であり、郊外の住宅街の価値は相対的に鈍化している傾向にあります。
まとめ
各不動産会社は、それぞれ不動産の査定価格を決定する基準を持っています。
そのため、すべての不動産会社が上記の要素を査定価格に採り入れているとは限りませんが、こういった細かいチェックのもとで価格が決定されているのは事実です。
またより実際の売却価格に近い査定価格を知りたいというのであれば、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。