不動産売却時には、本人確認書類や住民票、登記済権利証(登記識別情報)や印鑑証明書など、さまざまな書類を準備しなければいけません。
またこれらの中には、必須ではないものの、用意することによって買主の心象を良くする書類というものが存在します。
今回は中でも用意した方が良い書類を紹介します。
インスペクションの結果報告書
売却する物件がインスペクションを受けているのであれば、その結果が記載された報告書を準備するべきです。
インスペクションは、資格を持つ専門家によって行われる建物の調査です。
実施された結果、優良な物件と認定された場合は、買主に安心感を与えられるため、売却がスムーズに進みます。
またインスペクションについては、過去1年以内に実施されたものが重要事項説明書に記載されます。
そのため、実施した直後である場合は特に結果報告書を用意するべきです。
耐震診断報告書
耐震診断報告書は、その物件が耐震基準を満たしていることを証明するための書類です。
こちらは、特に旧耐震基準で建てられた物件を売却する際に必要になります。
旧耐震基準は、1981年5月31日まで適用されていた耐震基準であり、現行の新耐震基準に比べて安全性が低くなっています。
具体的には、震度6以上の地震に対して強固な基準が設けられていません。
そのため、耐震診断報告書がない状態で売却することは、「大きな地震に弱い物件です」と言いながら売却することを意味します。
もちろん、新耐震基準で建築された物件においても、こちらの書類を用意するに越したことはありません。
購入時のパンフレット
売却する不動産を購入したときのパンフレットも、不動産売却には用意した方が良いです。
特にマンションの場合、パンフレットには部屋だけでなくマンション全体の情報も記載されているため、買主にとっては大きな情報となります。
もしパンフレットを紛失しているのであれば、施工会社や管理会社に問い合わせることで、有料で再発行してもらえる可能性があります。
ちなみにマンションの売却時は、パンフレットだけでなく管理規約や議事録、長期修繕計画書なども用意しなければいけません。
まとめ
不動産売却に用意すべき書類は、すべて揃えようとすると膨大な量になります。
そのため、まずは必須書類から取得していき、順次用意した方が良い書類を集めていくようにしましょう。
また必要書類の中には、発行や取得までに時間がかかるようなものもあります。
契約や引き渡しの直前になって、まだ手元に書類が来ていないということがないように、早い段階から用意すべきです。