不動産売買は個人間で行われることがほとんどありません。
そのため、不動産を売却したいときは不動産会社に依頼することになります。
また不動産会社との話し合いの場では、ヒアリングシートというものが活用されることがあります。
今回は、ヒアリングシートの概要やメリットなどについて解説します。
ヒアリングシートの概要
ヒアリングシートは、不動産売却を行う売主の要望や物件の詳細情報が記載された書類です。
不動産会社は、売主自身や物件の情報を詳しく把握した上で、売却活動を開始します。
そのため、情報がなければ適切な買主を見つけられませんし、売却時期が延びてしまう可能性もあります。
このとき便利になるのがヒアリングシートです。
ヒアリングシートに記載される項目
ヒアリングシートには主に売主の情報や売却理由、希望条件やスケジュール、物件情報などが記載されています。
売主の情報には氏名や連絡先だけでなく、住所や現在の居住状況などが含まれます。
またなぜ売却を希望するのか、売却に関する悩みや懸念事項なども、ヒアリングシートには記載されます。
さらに希望売却価格や理想の売却時期、引き渡し希望時期、契約条件や次の住まいに関する計画についても記載します。
物件情報としては物件種別(一戸建て、マンション、土地など)や所在地、築年数や間取り、土地・建物の面積や物件の購入時期などさまざまなことが含まれます。
ちなみに登記済権利証または登記識別情報の有無、ローン残高の有無と残高証明書の有無、法令上の制限なども記載されることがほとんどです。
不動産売却でヒアリングシートを活用することのメリット
不動産売却でヒアリングシートを活用すれば、売主の情報を正確に不動産会社へ伝えることができます。
そのため、売主が潜在的に抱えている要望まで引き出してもらえる可能性があります。
また事前に質問項目が整理されているため、重要な情報の伝え漏れが防ぎやすいのもメリットです。
さらに、不動産会社の担当者が新人であってもベテランであっても、一定の品質でヒアリングを行ってもらうことができ、社内での情報共有にも活用してもらえます。
まとめ
不動産売却時は、ヒアリングシートがあることによって相談から売却活動、売買契約の締結までがスムーズに進む可能性が高いです。
そのため、売主はできる限り多くの情報を持って話し合いに臨み、ヒアリングシートの内容を充実したものにすることが望ましいです。
もちろん、後々判明した売主自身や物件の情報についても、売却活動中であれば適宜不動産会社に伝えるようにしましょう。
