不動産売却の目的はどうであれ、すべての売主に共通して言えるのは、買主から売買代金を振り込んでもらう必要があるということです。
またそのためには、当然売買代金の振込口座が必要になります。
今回は、不動産売却時に用意する振込口座に関することを解説します。
振込口座に指定すべき銀行の選び方
不動産売却の代金を受け取る口座は、原則として売主本人名義である必要があります。
ネット銀行も指定可能ですが、最終決済は通常買主が住宅ローンを借り入れる金融機関の個室で行われるため、その銀行に口座を持っていると着金確認がスムーズです。
もし住宅ローンが残っている物件を売却するのであれば、完済手続きを行うローン借入中の銀行を振込先に指定するのが一般的です。
これにより、着金と同時にローン完済・抵当権抹消の手続きをワンストップで行えるメリットがあります。
また多額の現金が動くため、普段使いのメインバンクを指定しておくと、その後の資産運用や納税資金の管理がしやすくなります。
決済当日における着金確認の重要性と流れ
不動産売買の最終決済日には、買主から売主の指定口座へ売買代金が振り込まれます。
この際、もっとも重要なのが着金の確認です。
振込手続きが行われてから実際に口座に反映されるまでには、銀行の処理状況により数十分~1時間程度のタイムラグが生じることがあります。
売主は自身の通帳記帳やネットバンキングの入出金明細画面を通じて、確実に代金が振り込まれたことを確認しなければなりません。
この確認が取れるまでは、司法書士は所有権移転登記の申請を行わず、鍵の引き渡しも完了しません。
また決済は平日の午前中に行われるのが通例ですが、これは万が一振込トラブルが発生した場合に銀行窓口で即時対応できるようにするためです。
振込口座に関するトラブル防止と注意点
振込口座にまつわるトラブルを防ぐためには、正確な口座情報の共有と名義の整合性がポイントになります。
口座番号や支店名に一文字でも誤りがあると、振込エラーが発生して決済が中断してしまいます。
特に、共有名義で不動産を所有している場合は注意が必要です。
共有物件の場合の売買代金は、各共有者の持ち分に応じてそれぞれの名義口座に振り分けるのが原則です。
しかし代表者一名の口座にまとめて振り込む場合は、贈与税とみなされないよう事前に税務署や税理士への確認、および合意書の作成が推奨されます。
また売却代金で既存の住宅ローンを完済する場合、振込手数料や完済事務手数料が発生するため、それらを差し引いた正味の受取額を把握しておくことも大切です。
まとめ
売買代金の振込は、不動産売却における最後の大きなステップです。
そのため、トラブルが起こらないように細心の注意を払う必要があります。
また不動産や売買代金におけるその後の使い道などによっては、どの銀行を振込口座にするかも慎重に考えなければいけません。
まだ振込までに余裕がある段階で、しっかりと準備しておきましょう。
