不動産売買契約書のような課税文書では、取引される金額に応じて収入印紙を貼付しなければいけません。
しかし、場合によってはこちらの金額を間違えてしまうこともあります。
では、収入印紙の金額を誤った場合、売主はどのように対処すれば良いのでしょうか?
今回はこちらの点を中心に解説します。
多く貼りすぎた場合
規定の金額より高い印紙を貼ってしまった場合や、印紙を貼る必要のない書類に誤って貼付した場合、税務署で過誤納還付の手続きを行うことで、払いすぎた分を取り戻せます。
手続きは納税地を所轄する税務署で行い、郵便局では返金を受けられないため注意が必要です。
申請には印紙税過誤納確認申請書を作成し、印紙を貼り間違えた契約書の原本をそのまま持参または郵送して提出します。
ここでもっともも重要なのは、間違えて貼った印紙を自分で剥がさないことです。
剥がしてしまうと還付の対象外となるため、必ず貼ったままの状態で税務署に確認を受けてください。
また還付の時効は5年間のため、間違いに気づいたら早めに申請を済ませましょう。
金額が足りなかった場合
貼った印紙の金額が規定に満たない場合や貼り忘れた場合は、速やかに不足分を追加して貼り、消印を行う必要があります。
印紙税を適切に納めていないことが税務調査などで発覚すると、本来納めるべき税額の3倍に相当する過怠税という厳しいペナルティが課されるリスクがあります。
ただし、調査を受ける前に自ら不足を申し出た場合には、過怠税が1.1倍に軽減される特例があります。
また印紙を貼っていても消印を忘れていると、印紙の額面と同額の過怠税が課されることがあるため、消印まで確実に行うことが大切です。
不動産売買契約書は高額な取引となるため、印紙税額の判定ミスがないよう、事前に国税庁の税額表で最新の軽減税率などを確認しておきましょう。
未使用・貼り間違えた場合の交換
契約書に貼る前に金額の間違いに気づいた場合や、契約書ではない白紙や封筒に誤って貼ってしまった場合は、郵便局で他の額面の印紙と交換することが可能です。
交換には1枚につき5円の手数料がかかりますが、新しい印紙に替えてもらえるため無駄になりません。
ただし、一度でも契約書などの課税文書に貼り付けてしまった印紙は、たとえ未使用であっても郵便局では交換できません。
その場合は、前述した税務署での還付手続きが必要となります。
また印紙が著しく汚れていたり、破れていたりして形が判別できないものも交換対象外となるため、保管には十分に注意してください。
“文書に貼る前のミス”であれば郵便局、“文書に貼った後のミス”であれば税務署と覚えておくとスムーズです。
まとめ
不動産売買契約書には、かなり高額な収入印紙を貼付することもあります。
普段の生活において、そこまで高額な印紙を購入・貼付する機会はほとんどないため、金額の間違いが起こる可能性は十分にあります。
ただし、間違えたときの対処法さえ把握していれば、そこまで焦る必要もありません。
不動産売却では、このようにミスしたときの対処法をどれだけ知っているかが成功につながります。
