不動産売却時は、現況のまま不動産を引き渡すとは限りません。
例えば不動産を取り壊し、更地にした状態で新しく家を建てたい方や、土地活用をしたい方に売却するというケースもあります。
しかしこのとき、解体費用が高くなってしまうケースがあります。
今回はこちらのケースについて解説します。
重機が進入できない狭小地や住宅密集地
こちらは敷地に面した道路が狭い、あるいは旗竿地などで大型の重機が敷地内に入れないケースです。
重機が使えない場合は職人による手壊しでの作業が中心となるため、人件費が大幅に跳ね上がります。
また隣の家との距離が近い住宅密集地では、粉塵や騒音のトラブルを防ぐための厳重な養生足場が必要です。
これに加えて、解体した廃材をトラックの積載場所まで人力で運ぶ手運びの費用や、小回りの利く小型トラックでのピストン輸送費用が発生します。
結果として工期が長引き、人件費と車両費のダブルでコストが膨らむ典型例です。
売却前には、事前に有限会社毛利建設などの専門業者へ見積もりを依頼し、追加費用を確認することが重要です。
建材にアスベストが含まれている
こちらは、文字通り解体する建物にアスベストが使用されているケースです。
健康被害を防ぐため、アスベスト含有建材の解体には法律に基づく厳格な基準が定められています。
解体前には事前調査が必要で、アスベストが発見された場合は、専門資格を持つ作業員の配置や周囲への飛散を防ぐための隔離養生、負圧排気装置の設置などが義務づけられます。
また作業自体も慎重な手作業が増えるため工期が延び、防護服などの消耗品代も加算されます。
さらに、回収したアスベストは特別管理産業廃棄物として厳重に処理されるため、通常の廃材よりも処分費用が非常に高額です。
特に、2006年以前に建てられた古い木造住宅やビルを売却する際は注意が必要です。
工事中に地中埋設物が発見された
こちらは建物の取り壊しを進める中で、土の中から予期せぬ埋設物が見つかるケースです。
よくある埋設物としては、過去の建物のコンクリート基礎、古い瓦やゴミの埋め立て、不要になった浄化槽や井戸、さらにはコンクリート杭などが挙げられます。
これらは建物の解体工事とは別物として扱われるため、発見された時点で追加工事費用として見積もりが加算されます。
地中埋設物は事前に目視で確認できないため、解体作業が始まってから発覚してトラブルになることが多々あります。
また売却後にこれらが発見されると、買主から契約不適合責任を問われるリスクもあるため、解体時にしっかり撤去する必要があります。
まとめ
不動産売却は、建物を解体して更地だけにした方が、ターゲットの買い手が増えて有利になることもあります。
しかし、解体費用は更地売却ならではの懸念点であり、費用が高くなりすぎると実質的な売却益が大幅に減少してしまいます。
「利益は度外視で、とにかく早く手放したい」というケースでない限り、解体費用のことも加味した上で現況売却か更地売却かを選ぶべきだと言えます。
