不動産売却は、ただ単に買い手を見つけるだけでなく、概ねスケジュール通りに、なおかつ理想に近い価格で売却できて初めて成功したと言えます。
しかし、実際は思うようにいかず、失敗しているケースも少なくありません。
ここからは、不動産売却でよくある失敗とその対策について解説したいと思います。
時間が足りない
不動産売却を進めるにあたって、思いの外時間がかかったり、時間が足りなくて売り急いでしまったりといった失敗はよく起こります。
また、こちらは売却価格の低下にもつながります。
不動産売却は、一般的に3~6ヶ月ほどの期間がかかる上に、書類などの準備だけでも時間を費やすため、最初から時間には余裕を持っておきましょう。
すべての作業に半年~1年程度かかるものだと想定していれば、まったく時間が足りないということにはなりにくいです。
不動産会社選びに失敗した
不動産売却を行うにあたって、不動産会社選びはとても重要な作業です。
また、不動産会社選びに失敗すると、なかなかスムーズに売却が進まない可能性があります。
例えば、担当者が営業を熱心に行ってくれなかったり、対応が遅かったりすると、物件の売り時を逃しやすくなりますし、そもそも売主が売却しようとしている物件種別に弱いケースなどもあります。
このような不動産会社選びの失敗を防ぐには、「大手だから」「近所だから」という理由で安易に依頼先を決定せず、複数社の特徴を把握し、比較した上で最適な不動産会社を選ぶべきです。
売り出し価格を高く設定しすぎる
すべての売主は、可能な限り多くの売却益を得たいと考えます。
しかし、明らかに相場より高い売り出し価格を付けてしまうと、当然買い手は見つからず、不動産売却は長期化してしまいます。
また、長い間売れ残っている不動産は、問題のある物件と捉えられやすく、さらに敬遠されやすくなります。
そのため、不動産を売り出すときは、近隣や同じ条件の物件の相場を把握し、適切な売り出し価格を付けなければいけません。
売り出しのタイミングを間違える
不動産売却には、買い手が付きやすいタイミング、高額売却が狙えるタイミングというものが存在します。
例えば、一戸建てであれば築15年というのが売却における一つの目安になりますし、マンションの場合は築5~10年であれば、比較的高値で売却できます。
また、引っ越しが多くなる4月や9月の2~3ヶ月前も、不動産を売却しやすいと言われています。
そのため、不動産を売り出すのであれば、これらの情報を事前に把握しておき、良いタイミングで売り出せるよう、逆算してスケジュールを立てるのが大切です。
内見の対応が悪い
不動産売却をするにあたって、売主がじっくり購入希望者と交流できるのが内見です。
こちらは物件の良さをアピールし、購入希望者の購入意欲を高めるために行われるものですが、こちらで失敗するケースも少なくありません。
例えば、物件自体の状態は良いにもかかわらず、室内の清掃や掃除が不十分であったり、売主が過度に話してしまい、購入希望者に不快な思いをさせたりといったケースが挙げられます。
このような失敗をなくすために、売主は日頃から室内をこまめに清掃しておくことをおすすめします。
また、内見時は基本受け身の姿勢を取り、購入希望者からの質問に答えたり、売主しか知らない地域の情報を軽く伝えたりする程度にとどめます。
まとめ
ここまで、不動産売却でよくある失敗とその対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
今回紹介した失敗例は、あくまで氷山の一角です。
不動産売却には、査定から引き渡しまで、至るところに失敗する要素が潜んでいて、経験者の方が失敗することも多々あります。
そのため、信頼できる不動産会社の手を借りながら、時間に余裕を持って進めていくことが大切です。