不動産売却を行う際は、不動産会社に価格査定を依頼します。
これにより、どれくらいの金額で売却できるのかがわかります。
ただし、漠然と査定してもらうのは良くありません。
売主もある程度の準備をしたり、ポイントを押さえたりする必要があります。
今回は不動産売却時の査定における注意点を解説します。
不動産売却時の査定における注意点5選
不動産売却時の査定では以下の点に注意することが大切です。
・複数の不動産会社に依頼する
・査定金額の根拠を質問する
・類似物件の成功事例について質問する
・必要書類を揃える
・瑕疵は必ず報告する
複数の不動産会社に依頼する
不動産売却に伴う価格査定は、必ず複数の不動産会社に依頼しなければいけません。
査定金額は、あくまでも売却予想価格です。
必ずしもその価格での売却は保証されません。
また査定金額は売り出し価格の元となるものです。
低すぎれば損しますし、高すぎれば売れ残りやすくなります。
不動産会社一社だけの査定だと、その金額が高いのか低いのか判断できません。
そのため複数の不動産会社に依頼し、金額を見比べることが大切です。
査定金額の根拠を質問する
不動産会社が算出した査定金額については、必ず根拠を質問すべきです。
不動産会社による査定には明確なルールが存在しません。
そのためA社では3,000万円、B社では2,500万円といったことが起こり得ます。
また査定金額が高いことは売主にとって喜ばしいことですが、大事なのはその根拠です。
根拠がない場合、その価格で売り出してもなかなか買い手が付かないことがあります。
このことから、どういう根拠で算出した金額なのかについては質問しておきましょう。
類似物件の成功事例について質問する
不動産売却時の査定では、類似物件の成功事例について質問することも大切です。
成功事例については、不動産サイトを調べても把握できません。
サイトに記載している物件の価格はあくまで売り出し価格です。
また実際には値引き交渉によって成約価格が決定することも多いです。
しかし実際成約した価格は、不動産会社のみ確認できるレインズにしか掲載されません。
そのため売主は類似物件の成功事例を聞き、売り出す物件の相場を掴みましょう。
必要書類を揃える
不動産の査定を受ける際は、必要書類をできる限り揃える必要があります。
例えば以下のような書類があれば、査定価格はアップする可能性があります。
・周辺エリアの鳥観図、俯瞰図
・住宅性能評価書
・耐震診断報告書
・アスベスト使用調査報告書
・インスペクション報告書 など
これらの書類があれば、その不動産の情報はより明確になります。
また物件の安全性がある程度確保されることにもなります。
このような工夫は、不動産の査定金額アップにつながります。
逆に上記のような書類がない場合、査定金額は下がる可能性があります。
瑕疵は必ず報告する
不動産売却時の査定では、必ず不動産会社に瑕疵を報告しなければいけません。
不動産における瑕疵とは、欠陥のことをいいます。
具体的には雨漏りやシロアリ被害などが挙げられます。
また建蔽率制限などの法律的瑕疵、事故物件などの心理的瑕疵もあります。
これらの瑕疵を査定時に報告しなかった場合、大きなトラブルにつながりかねません。
そのため査定金額は下がるかもしれませんが、隠さずに伝えましょう。
中には売却前に、検査や改修をしてくれる不動産会社もあります。
まとめ
ここまで、不動産売却時の査定における主な注意点について解説しました。
価格査定は不動産売却における第一歩です。
そのため、こちらの段階でつまずくわけにはいきません。
またつまずかないためには、複数社への依頼や不動産会社への質問が必須です。
不適切な売り出し価格を設定してしまわないように、こちらには時間をかけましょう。