不動産売却では、必ずしも土地と建物をセットで売却するとは限りません。
場合によっては、建物が建っていない更地を売却することもあります。
また、建物の売却と更地の売却とでは、少しポイントが変わってきます。
今回は、更地を売却する際のポイントについて解説します。
更地を売却する際の流れ
更地を売却する際は、一般的に以下のような流れで行います。
・価格査定
・不動産会社との媒介契約
・売り出し開始
・内見
・条件交渉
・売買
・決済、引き渡し
売却の流れとしては、建物を売却する際とほとんど変わりません。
ただし、買い手となる方のターゲット層は変わってきます。
具体的には、更地の場合、建物を建てることを前提で購入する方がターゲットになります。
その他、土地活用を行う方をターゲットにすることも可能です。
更地をスピーディーに売却するコツ
更地をなるべく早く売却するためには、以下のポイントを押さえるべきです。
・キレイな状態にする
・低めの価格で売り出す
・不動産会社に買い取ってもらう
各項目について詳しく説明します。
キレイな状態にする
更地をスピーディーに売却するには、なるべくキレイな状態にすることが大切です。
こちらは建物付きの土地にも同じことが言えますが、敷地内に草が生い茂っているような状態だと、第一印象が悪くなかなか購入希望者が現れません。
低めの価格で売り出す
更地を早めに売却するには、最初から低めの価格をつけて売り出すことも重要です。
更地は建物付きの土地とは違い、お世辞にもターゲットの層が広いというわけではありません。
そのため売却期間が長くなって価格が下がる前に、相場より少し低めの価格で売り出し、早めに売り抜けてしまうのも一つの手です。
不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社の中には、不動産売買の仲介ではなく、不動産の買い取りを専門に行っているところもあります。
このような業者に依頼すれば、なかなか買い手がつかない更地も買い取ってもらえる可能性が高いです。
ただし、買い取りの場合は第三者への売却と比べ、売却価格が低くなる傾向にあります。
更地の売却前に確認しておきたいポイント
更地を売却する前には、以下のポイントを必ず確認すべきです。
・境界について
・地盤について
・建築のルールについて
各項目について詳しく説明します。
境界について
更地を売却するのであれば、前もって測量を実施し、境界を確定しておくべきです。
なぜなら、現時点の境界が間違っている場合、本当の価格と数千万円単位の誤差が出る可能性があるからです。
つまり、大幅に売却価格が安くなる可能性があるということです。
地盤について
更地の売却前には、地盤調査も行っておくべきです。
日本は災害の多い国であり、特に近年は規模の大きい地震が発生するケースも多く見られます。
そのため地盤が強い土地は需要が高く、事前に地盤調査を行っておけば、買い手に安全性をアピールすることができます。
建築のルールについて
更地は基本的に、建物を建築する方が売却のターゲットになる土地です。
しかし、場合によっては再建築不可となっている可能性もあるため、売却する方は注意が必要です。
例えば売主が建物を解体して更地にした場合、以前経っていた建物が既存不適格建築物に該当していた可能性があります。
既存不適格建築物は、一度取り壊すとその場所には新たに建物が建てられないため、このような更地はターゲットが大幅に減少します。
まとめ
更地は意外と買い手の幅が狭く、建物よりアピールポイントも少ないため、売却期間が長引く可能性があります。
また一切管理されていない更地は、まず買い手が建築可能な状態に戻さなければいけないため、敬遠されやすいです。
そのため、前もって買い手が付きやすくなるような準備をして、しっかりと多くの購入希望者にアピールすることが大切です。