不動産を親から相続した場合、その物件に相続人が居住するというケースは多くありません。
一般的には空き家として相続し、その後の処分について考えることが多いです。
また空き家はすぐに劣化するため、なるべくスピーディーに売却したいところです。
今回は、空き家の売却における3つの選択肢について解説します。
空き家の売却における3つの選択肢
空き家を取得した方は、主に以下の3つの選択肢のうち、いずれかを選んで売却することになります。
・古民家付きの土地として売却する
・更地として売却する
・買い取り業者に買い取ってもらう
各項目について詳しく説明します。
古民家付きの土地として売却する
空き家の売却方法としては、まず古民家付きの土地として売却する方法が挙げられます。
こちらは言い換えると、ほぼ相続した状態のまま売却するという方法です。
古民家付きの土地として売却する場合、建物の解体費用は一切かかりません。
また、近年は古い住宅を安く購入し、自身でリノベーションを行うという方も増えています。
そのため、建物がまだ居住可能な状況なのであれば、ある程度買い手が集まる可能性もあります。
さらに古民家の状態が良い場合、民宿経営などを考える投資家も売却のターゲットにできます。
ただし、古民家付きの土地として売却する場合、買い手が現れなかったときの対応が難しくなります。
物件を売り出してから時間が経過すると、建物はどんどん劣化していき、建物がある状態では売却が困難になることも考えられます。
もちろん、最終的には解体することも可能ですが、そうなると古民家付きの土地として売り出していた期間が無駄になります。
更地として売却する
空き家の売却方法としては、建物を完全に取り壊し、更地として売却する方法もあります。
更地として売り出す場合、新築物件の建築を検討している方が主な売却のターゲットになります。
また駐車場経営をしたい方、その他の土地活用をしたい方にも、ある程度閲覧してもらえるでしょう。
さらに更地での売却の場合、売り出し期間が長くなったからといって、どんどん買い手がつきにくくなることもありません。
しかし、更地として売り出す場合は当然建物の解体費用がかかります。
もちろん更地にしたにもかかわらず、買い手が現れなかった場合、解体費用は無駄になってしまいます。
ちなみに、建物を解体して更地にすると、建物がある場合よりも固定資産税が高くなります。
売主は、買い手が見つかるまで高額な固定資産税を支払い続けなければいけません。
買い取り業者に買い取ってもらう
買い取り業者に買い取ってもらうというのも、空き家の売却における立派な選択肢です。
こちらは、不動産会社を介して買い手を見つけるのではなく、直接業者に空き家を売却するという方法です。
業者の買い取りであれば、売主は買い手を探す必要がありませんし、スピーディーに空き家を手放せる可能性も高いです。
また買主が不動産のプロであるため、一般の方が買主になる場合と比べてトラブルも回避しやすくなります。
ただし、買い取り業者に買い取ってもらう場合、あまり高額な売却価格は期待できません。
買い取り業者は、ある程度不便な物件なども買い取ってくれますが、売却価格は仲介取引の7割程度になることが多いです。
ちなみにあまりにも老朽化が進んでいる空き家や、僻地にある空き家などは、買い取り業者でも買い取ってくれない可能性があります。
まとめ
近年、放置された空き家はますます増加していて、社会問題となっています。
またその中には、売却しようとしたものの買い手が見つからず、結局諦めてしまったという空き家も多くあります。
空き家が売れないからといって、放置していても何のメリットもありません。
建物が老朽化すると、犯罪や近隣トラブルのリスクも高まるため、早めに処分しましょう。