相続が発生したとき、相続財産の中には空き家が含まれていることもあるでしょう。
空き家は、近年新たな法律が制定されて、放置できなくなってしまったため、適切に対処しなくてはいけません。
具体的には、どのような対処が必要でしょうか?
空き家を相続した場合の対処方法について、解説します。
空き家は放置できない
相続で土地と空き家を相続したとき、将来的に土地を利用して家を建てようと思っている場合は、空き家を放置するかもしれません。
しかし、近年制定された空き家対策特別措置法という法律によって、空き家は放置できなくなったのです。
また、空き家を残していくことで土地の固定資産税を安くしたいという場合も、空き家があると特例が適用されなくなります。
空き家を放置して問題が生じた場合は、特定空き家になってしまい、行政が指導を経て強制的に撤去できるようになってしまうのです。
また、空き家が破損したことで通行人にケガを負わせた場合などは、治療費や慰謝料が必要になるかもしれません。
空き家を売却する場合
土地も空き家も不要という場合は、売却するという選択肢もあるのですが、売却する際も注意が必要です。
まず、空き家を売却した場合は一定の要件を満たすと、売却益に3000万円の特別控除があるため、まずは要件を満たす方法を考えましょう。
特別控除はいつも受けられるわけではなく、現時点では令和9年まで適用されることとなっているのです。
また、空き家と土地を一緒に売却する場合、空き家が不要という人であれば解体費用を差し引かれてしまうこともあります。
空き家の名義も事前に確認して、自分になっていない場合はまず名義変更から始める必要があるでしょう。
空き家になっているのは古い建物が多いため、老朽化して住むのが困難ということは珍しくありません。
特に必要がない場合は、所有していることでトラブルが起こることも多いため、早いうちに売却するのがおすすめです。
まとめ
相続する財産の中に、空き家が含まれているケースは少なくないのですが、空き家の扱いに困る人も多いでしょう。
空き家は、放置していると土地にかかる税金の特例が適用されなくなって税金が高くなり、もし倒壊してケガをする人がいた場合は治療費や慰謝料を支払うことになります。
空き家を売却する場合は、要件を満たしていれば特別控除なども受けられるため、不要であれば売却することを検討してください。