相続する財産に不動産が含まれているとき、今まで同居していた人ならともかく、すでに別居している人は相続しても困ってしまうことがあります。
不要な不動産は売却した方が良いのですが、相続不動産を売却する場合はいくつかの点に注意する必要があるのです。
相続不動産を売却する際の注意点について、解説します。
売却する方法
不動産を相続した場合、注意したいのが売却する方法ですが、どのような方法であればいいのでしょうか?
不動産の売却は、基本的に不動産会社を通じて売買するのですが、売却の方法には仲介と買取があります。
仲介というのは、不動産会社が不動産の情報を掲示して買主を探すという方法で、売却価格などは買主と交渉することもあるでしょう。
買取は不動産会社が直接不動産を買い取るという方法で、不動産会社が必ず売れると判断した価格を提示します。
高く売りたいのであれば仲介の方が良いのですが、時間をかけたくない場合は買取の方が向いているでしょう。
名義に注意
相続不動産を売却する際に注意したいのが不動産の名義で、自分の名義に書き換えなければ売却することができません。
もし、名義が祖父や曾祖父になっている場合は、世代ごとの相続人の戸籍などを集めて、1世代ずつ変更していく必要があるため、非常に手間がかかるでしょう。
相続人全員の共同名義になっている場合は、全員が同意しなければ売却できないという点にも注意してください。
また、相続から3年が経過すると取得費の加算や相続空き家の特別控除などを受けることができなくなるため、3年以内に売却した方が良いでしょう。
相続空き家の特別控除は、直前まで被相続人が住んでいて一戸建てであり、被相続人以外が住んでいなかった住宅を相続した場合に適用されます。
建築した時期や事業や借家などに用いられておらず、耐震基準を満たす建物以外は取り壊すなどの条件を満たしていれば、3,000万円の特別控除があるのです。
相続した不動産を売却する際は、上記のような点に注意する必要があるため、気をつけてください。
まとめ
相続した不動産を売却する場合は、いくつかの点に注意が必要です。
売却方法には、主に仲介と買取という2つの方法があるのですが、売却にかかる期間と売却額が異なるため、どちらを重視するかで選ぶべき方法が変わります。
売却額を高くしたい場合は仲介、早く売却したい場合は買取を選ぶべきでしょう。
また、売却するには不動産の名義を自分に替えておく必要があるため、現在の名義を確認して早急に手続きをしてください。