不動産売却を開始するためには、不動産会社と契約を結んだ後、売り出し価格を決定しなければいけません。
価格はすべての買い手が注目するポイントであり、こちらの設定は不動産売却の成否に大きく関係します。
今回は、不動産の売り出し価格を決める際の主なポイントを解説します。
相場をチェックする
不動産の売り出し価格は、必ず周辺の同じような物件の相場をチェックしてから決定しなければいけません。
相場と乖離した金額だと、なかなか買い手がつかなくなったり、売主が大きな損をしてしまったりするからです。
売り出し価格の参考とするのは、不動産会社から提示される査定価格です。
もちろん、査定価格はあらゆる要素を加味して決定されているため、絶対にこのまま売り出してはいけないというわけではありません。
それでも、売主自身で相場をチェックし、査定価格が適正かを見極めることは大切です。
早期売却を希望する際は最初から低めの価格に設定する
できる限り早く不動産を売却したいという方は、最初から低めの売り出し価格を設定しておきましょう。
具体的には、査定価格や相場価格よりも1割程度低い価格にするのが目安です。
このとき、金額を下げすぎないように注意しましょう。
あまりにも格安な物件は、何らかの不備を疑われ、買い手から敬遠されてしまう可能性があります。
また査定価格や相場価格から2割程度売り出し価格を下げるのであれば、最初から不動産会社による買取を依頼した方が良いです。
買取は仲介取引よりも売却価格が下がるものの、不動産会社が買い手となるため、わざわざ売却活動を行う必要がありません。
値引きを前提とした金額にすることも大切
不動産の売り出し価格を設定する際は、値引きを前提とした金額にすることも大切です。
不動産売買では、ほぼ間違いなく買い手からの値引き交渉が実施されるからです。
具体的には、値引き交渉に備えて、希望の売却価格+5~10%の売り出し価格を設定しておきましょう。
こうしておけば、値引きされたとしても希望に近い価格で売却しやすくなります。
もちろん値引き交渉が行われなかった場合、上乗せした分はそのまま売主の利益になります。
まとめ
不動産の売り出し価格が不適切なものになると、当然売却期間は長くなってしまいます。
またその後に焦って売り出し価格を下げたとしても、売れ残り物件のイメージがついてしまい、なかなか買い手が現れない可能性が高いです。
そのため、特にリサーチをせず査定価格をそのまま設定するなど、安易な売り出し価格の決定はしないようにしましょう。