
不動産売却をする際は、事前に家財道具などをすべて運び出しておき、空室にした状態で売却するというイメージが強いです。
しかし、実際は売主が住んでいる状態のままでも、購入希望者に内見に来てもらうことは可能です。
今回は、居住しながら自宅を売却する場合のメリット・デメリットについて解説します。
居住しながら自宅を売却するメリット
売主が住んでいる状態で自宅を売却する場合、購入希望者には新居での生活をイメージしてもらいやすくなります。
空き家の状態で内見をする場合、室内はすべて家具や家電が運び出された状態で、徹底的に清掃も行われています。
そのため、購入希望者が生活をイメージしにくくなる可能性があります。
こちらは不動産売却の成否にかかることがありますが、居住しながらであれば家具や家電も残っているため、購入希望者は自身が居住することになった場合を想像しやすいです。
また売主は、物件を引き渡す直前まで同じ環境で生活することができます。
生活環境の変化はストレスになりますし、仮住まいを用意する場合は費用もかかるため、こちらは大きなメリットだと言えます。
居住しながら自宅を売却するデメリット
売主が居住しながら自宅を売却する場合、空き家よりも内見の準備が難しく、それが負担になる可能性があります。
例えば内見の予約が直前に入れば、売主は急いで部屋の清掃や準備をしなければいけません。
また内見の立ち会いには、購入希望者の心象を良くするために、たとえ休日であっても身なりを整える必要があります。
もちろん家族で生活している場合、家族にも同じような負担が強いられます。
さらに、生活の様子を購入希望者に見せなければいけないという点もデメリットです。
買い手が見つかったらすぐに引っ越さなければいけない?
居住しながら自宅を売却する場合、買い手が見つかってもすぐに転居しなければいけないわけではありません。
不動産を売り出す際には、引き渡しが可能な時期を明示して売り出します。
その時期までに退去し、空室にしておけば問題ありません。
ただし不動産の引き渡し時期は、売買契約を締結してから1ヶ月半~3ヶ月程後が一般的です。
そのため、居住しながらとはいっても、細かい荷物などはあらかた片付けておくことをおすすめします。
まとめ
売主の都合次第では、居住した状態で内見を行い、買主を探しても問題ありません。
居住しながらだからといって、不動産の売買価格が安くなったり、著しく内見に訪れる購入希望者が減ったりすることは考えにくいです。
ただし、空き家の内見と違って準備が慌ただしくなることや、家族の理解を得なければいけないことなどはあらかじめ留意しておきましょう。