
不動産売却を行う際、基本的には売主と買主、そして売買を仲介する不動産会社の3者が立ち会います。
では、売主が不動産売却の現場に立ち会えない場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか?
今回は立ち会いが必要な理由、立ち会いが困難になる理由とあわせて解説します。
売主が不動産売却に立ち会わなければいけない理由
不動産売却を行う際、原則売主はその現場に足を運ぶ必要があります。
こちらは、契約書への署名捺印や代金の決済が行われるからです。
また売主が直接出向くことにより、支払代金や売買契約書の内容が間違っていないかを確認できます。
さらに、買主や不動産会社との認識のずれがないか確認し、後々トラブルが発生するのを防ぐ意味合いもあります。
売主が不動産売却に立ち会えない理由
前述の通り、売主は不動産売却の現場に居合わせる必要がありますが、場合によってはそれが困難になることもあります。
例えば、売主の居住地から遠く離れたエリアに売却物件がある場合、たとえ所有者であっても立ち会うのが難しくなる可能性があります。
また仕事や育児などで忙しく、契約の時間が確保できないという場合も、不動産売却の現場に足を運ぶのは困難になります。
さらに売主が高齢であったり、ケガや病気を患っていたりする場合も、立ち会うことは難しいです。
特に高齢者施設に入居している場合や、入院している場合などは、立ち会いのハードルが高くなります。
売主が不動産売却に立ち会えない場合はどうする?
売主本人が不動産売却に立ち会えない場合は、持ち回り契約もしくは代理契約、司法書士への依頼によって対処できます。
持ち回り契約は、郵便や不動産会社の手渡しにより、売主と買主の不動産売買契約を進めていくというものです。
また代理契約は、委任状を作成し、信頼できる家族や親族を代理人として契約を成立させる方法です。
さらに、司法書士に売主の代わりを務めてもらい、売買契約を進めるという方法もあります。
ただし司法書士に依頼する場合、売主は報酬を支払わなければいけませんし、立ち会いの現場を訪れるための交通費も負担する必要があります。
まとめ
売主が不動産売却に立ち会えないというケースは、決して珍しいものではありません。
特に遠方の実家を相続した場合などは、売主が直接現場を訪れるのが困難になることが多いです。
しかし、立ち会えないのであれば適切な方法を選択し、正式に不動産売買契約を成立させなければいけません。
また代理契約を結ぶ場合は、代理人とのスケジュールの兼ね合いもあるため、早めに準備しておくべきです。