不整形地は、一般的な正方形や長方形のような整った形ではなく、変わった形をしている土地です。
例えば一部が細長かったり、曲がりくねっていたりする土地はすべて不整形地に該当します。
旗竿地や三角地などがその代表例です。
今回は、不整形地が売れない意外な理由について解説します。
融資を受けにくい
不整形地が売れない主な理由は、建物が建てにくいことや、法律の制限が多いことなどが挙げられます。
その他、融資を受けにくいという点も、買主の心象を悪くしてしまう原因です。
こちらは、不整形地の資産価値が通常の土地よりも低いからです。
ローンを提供する金融機関は、債務者の返済が滞った場合に備え、不動産などの資産を担保にします。
しかし不整形地は資産価値が低いため、担保として認められず、買主は住宅ローンを利用できない可能性があります。
住宅ローンを利用できなければ、当然買主は自身で購入費用を用意する必要があるため、必然的に不整形地を避けがちになります。
近隣トラブルが起こりやすい
近隣トラブルが起こりやすいという点も、不整形地がなかなか売れない意外な理由です。
こちらは、不整形地の中でも特に旗竿地に言えることです。
旗竿地は、一部が細長く、奥まったところに広い土地があるという形の不整形地です。
整形地の場合、一方が道路に面していますが、旗竿地はほぼ四方が近隣の住宅に囲まれています。
そのため、隣家の生活音が気になったり、クレームが入ったりすることが考えられます。
買主は、当然快適な生活環境を望んでいるため、このようなトラブルのリスクが高い旗竿地をわざわざ購入しようとは思わない可能性が高いです。
建築資材の運搬が困難になる
不整形地の中には、旗竿地のように間口が狭い土地がいくつか存在します。
このような土地は、建てられる建物の形が限られるため、建築費用が高くなりがちです。
また、他にも建築費用が高くなる理由があります。
それは、建築資材の運搬が困難になるからです。
間口が広い土地であれば、目の前にトラックを停車させて資材を搬入できます。
一方間口が狭い場合、離れたところに停車して資材を運ばなければいけないため、建築会社の人件費がかかりやすく、建築費用も高くなることが考えられます。
まとめ
不整形地を所有している方は、特に今後使用する予定がない場合、早めに売却活動を始めるべきです。
不整形地はさまざまな理由で買い手がつきにくく、早めに動き出さなければ売却期間はかなり長期化するおそれがあります。
もちろん、売れ残った物件はさらに敬遠されやすくなるため、不整形地の売却に強い不動産会社を味方につけるのもポイントです。