不動産売却におけるゴールは、売主に不動産を売却し、売却益を得ることです。
しかし、実際は売却後も、不動産関連のさまざまな手続きを行わなければいけないことがあります。
例えば不動産売却後には“お尋ね”というものが届くことがあり、こちらの処理も手続きの一つです。
今回はこちらのお尋ねに関することを解説します。
お尋ねとは?
お尋ねとは、不動産の売買(譲渡)を行った個人に対し、税務署が売却金額や経費、申告の有無を確認するために送付するアンケート形式の文書です。
正式名称は“譲渡所得の申告内容の確認について”といいます。
税務署は法務局の登記情報から不動産の移転を把握していて、こちらは売主が適正に確定申告を行う必要があるか、申告内容に間違いがないかを確認する目的で送られます。
特に大きな売却益が出ている可能性がある場合や、本来申告が必要なのにされていない疑いがある場合に届きやすくなります。
これは強制力のある税務調査とは異なりますが、税務署が保有するデータと納税者の認識にズレがないかを確かめるための重要な行政指導の一環です。
もし届いたのであれば、放置せずに正しく回答することが、将来的なトラブルや本格的な税務調査を避けるための第一歩となります。
お尋ねが届く時期と回答の義務
お尋ねが届く時期は、一般的に不動産を売却した翌年の6月〜8月頃が多いとされています。
これは、3月の確定申告時期が過ぎ、税務署が申告データと登記情報を照らし合わせる作業を終えたタイミングだからです。
ただし、売却から半年ほどで届くこともあれば、1年以上経ってから届くケースもあり、一定の幅があります。
また法的拘束力については、実はお尋ねへの回答に直接的な罰則を伴う法的義務はありません。
しかし、これを無視し続けることは得策ではありません。
回答を拒否したり放置したりすると、“申告漏れの疑いがある”と判断され、税務署から電話がかかってくることがあります。
最悪の場合、事前予告なしの本格的な実地調査(税務調査)に発展するリスクも高まります。
誠実に回答し、必要であれば期限内に修正申告を行うことで、加算税や延滞税といった余計な追徴課税を防ぐことができます。
まとめ
お尋ねが届いたら、まずは焦らずに内容を確認し、売買時の契約書や領収書と照らし合わせることから始めましょう。
もっとも重要なのは、嘘をつかないことです。
意図的に事実と異なる回答をすると、重加算税などの重いペナルティの対象となります。
また回答を作成する中で、本来必要だった確定申告を忘れていたことに気づいた場合は、速やかに期限後申告を行うことが推奨されます。
