不動産売却を行う際、切っても切れないのが税金です。
あまり理解していなかった場合、不動産売却時に思ってもみない税金が発生し、経済状況が圧迫されるというのはよくある話です。
今回は、不動産売却に伴う税金について、より意外な注意点を解説したいと思います。
離婚時の財産分与と税金
離婚に伴いマイホームを元配偶者に譲渡する場合、税金は“もらった側”ではなく“あげた側”に譲渡所得税がかかるという大きな盲点があります。
税法上、財産分与は“不動産を時価で相手に売却し、その代金で分与義務を清算した”とみなされるからです。
購入時より不動産が値上がりしている場合、手元に現金が1円も入らないにもかかわらず、後から高額な税金の督促だけが届く事態になりかねません。
“国税庁 離婚して財産を分けたときの基準”に基づき、夫婦間で譲渡する前に、3,000万円特別控除が適用できるか、税金分をどちらが負担するかを話し合っておく必要があります。
売れるまでの一時的な賃貸と税金
マイホーム特例の適用否認リスク家がなかなか売れないからといって、売れるまでの間だけ一時的に賃貸に出して家賃収入を得ようとする行為は危険です。
マイホーム売却時の3,000万円特別控除には、“住まなくなった日から3年目の年の12月31日まで”という期限があります。
しかしその期間内であっても、一度賃貸に出すと税務署から“居住用ではなく投資用不動産である”とみなされ、特例を否認されるリスクがあります。
特に売却活動を一時中断していたり、賃貸契約の内容に居住用への復帰要件がないと判断されたりすると、特例が使えず多額の税金が課されます。
得られる家賃より、失う減税額の方が遥かに大きくなる典型例です。
不動産売却とふるさと納税
不動産を売却して利益が出るどころか譲渡損失が出た場合、税金を抑えるための損益通算が裏目に出て、その年のふるさと納税が全額自己負担になる罠があります。
マイホームの売却損を給与所得などから差し引く特例を利用すると、その年の総所得金額が大幅に減少、またはゼロになります。
ふるさと納税の寄付限度額は所得をベースに計算されるため、所得が激減すると限度額もほぼゼロになります。
これを知らずに例年通り寄付を行ってしまうと、控除が一切受けられず、ただの高額な寄付になってしまうため、売却損が出た年は寄付を控える必要があります。
まとめ
不動産売却は、多くの方が利益を得ることを目的に行うものです。
しかし、税金の仕組みについて理解していないと、利益を得るという当初の目的が果たせず、不動産売却のメリットが薄れてしまう可能性があります。
そのため、前述した内容を含め、税金や特例措置などについて理解を深める時間は必ず確保しなければいけません。
