不動産売却では、売主・買主を問わず、基本的には必ず本人確認書類を用意しなければいけません。
しかし、このとき用意する書類の中には、実は本人確認書類としての使用が認められていないものもあるため、注意すべきです。
具体的には、以下のようなものが本人確認書類として使えません。
マイナンバー通知カード
マイナンバーを知らせるために全世帯へ郵送された通知カードは、不動産売却時の本人確認書類として使用できません。 通知カードは法律上顔写真がついておらず、本人の実在証明やなりすまし防止の役割を果たせないからです。
不動産取引では宅地建物取引業法や犯罪収益移転防止法に基づき、厳格な本人確認が義務付けられています。
そのため、顔写真のない通知カードは公的な身分証明書とは認められません。
なお、顔写真とICチップがついたプラスチック製のマイナンバーカードであれば、単体で有効な本人確認書類として使用可能です。
通知カードしか手元にない場合は、運転免許証やパスポートなど、他の顔写真付き公的証明書を準備する必要があります。
有効期限切れの公的証明書
運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、本来であれば単体で本人確認ができる強力な書類であっても、有効期限が1日でも切れているものは一切使用できません。 不動産売却は人生の中でも特に大きなお金が動く重大な取引であり、書類が現在も法的に有効であることが絶対条件となるからです。
期限切れの書類は失効しているため、法的な証明力を失っています。
特にパスポートの更新忘れや、うっかり失効した運転免許証を提示してしまい、売買契約当日や法務局への登記申請の直前に発覚して取引がストップするケースは少なくありません。
不動産会社へ売却を依頼する段階で、手持ちの各種証明書の右下に記載されている有効期限が数ヶ月先まで残っているかを必ず確認してください。
顔写真のない健康保険証
健康保険証は公的な証明書ではありますが、一般的な顔写真なしの健康保険証は、単体では不動産売却の本人確認書類として使えません。 顔写真がない書類は第三者による悪用やなりすましのリスクが高いため、法律の基準を満たせないからです。
健康保険証を本人確認として使用したい場合は、他の補完書類をセットで提示する必要があります。
具体的には発行から3ヶ月以内の住民票の写しや、公共料金(電気・ガス・水道・NHKなど)の領収書などを合わせて提出しなければなりません。
ただし、不動産会社や司法書士によっては、トラブル防止のために最初から顔写真付きの公的証明書のみに限定しているケースも多いため、事前に確認が必要です。
まとめ
本人確認書類は、不動産売却において必要な書類としては、もっとも基本的なものだと言えます。 そのため、いざ必要なときに不備がないように、どのようなものが本人確認書類として使えるのかは把握しておきましょう。 もちろんその他の必要書類についても、取得忘れや遅延などがないよう、一つずつ確実に用意する必要があります。
