【名古屋で不動産売却】不動産売却中に買主が亡くなった場合はどうなる?

COLUMN

不動産売却は、当然売主だけでなく、買主もいなければ成立しないものです。
では、不動産売却が完全に終了するまでの間に、病気や不慮の事故などで買主が亡くなってしまった場合、その契約はどういった扱いになるのでしょうか?
今回は、こちらのケースについて具体的に解説します。

相続人への契約引き継ぎと履行義務

不動産の売買契約を締結した後、決済までに買主が死亡した場合、買主の地位は法律上、買主の相続人に包括承継されます。 そのため、売主は買主が亡くなったからといって、一方的に契約を無効にすることはできません。

相続人は“代金を支払い、不動産を買い取る義務”を引き継ぐため、原則としては遺産分割協議を行って代表者を決め、契約の履行を進めることになります。

ただし誰が相続人になるかを特定するための戸籍謄本の収集や、相続人間の合意形成には一定の時間がかかります。
このことから売主は、契約書に定められた引き渡し期日の延期について、相続人側と協議を求められるケースが一般的です。

住宅ローン特約による解除や手付解除

多くの売買契約には、住宅ローンが借りられなかった場合に契約を白紙に戻せる住宅ローン特約が盛り込まれています。

買主が死亡すると団信の加入手続きが停止したり、金融機関からの融資が承認されなくなったりするため、この特約により契約が違約金なしで解除となる可能性が非常に高いです。
一方、買主側が手付金を放棄して契約を解除する手付解除や、相続人が義務を果たさないことによる履行遅滞に基づく違約解除になることもあります。

しかし身内の不幸という不測の事態であるため、売主が違約金を請求するケースは少なく、手付金の返還や今後の扱いについては話し合いで解決を図るケースが多く見られます。

売主が取るべき実務対応と注意点

買主の死亡を知った売主がまず行うべきは、仲介に入っている不動産会社へ速やかに連絡し、状況を確認することです。

不動産会社を通じて、買主の相続人が契約を継続する意思があるのか、それとも住宅ローン特約などによる解除を希望しているのかを確かめます。

相続人が契約の継続を望む場合でも、相続手続きには数週間~数ヶ月を要するため、当初の予定通りに決済を行うことは困難です。
そのため、売買契約変更覚書を締結し、引き渡し期日を合理的な期間だけ延長する手続きを行います。

自己判断で他の買主を探したり、手付金を処分したりするとトラブルになるため、必ず不動産会社や司法書士などの専門家を交えて書面で手続きを進めてください。

まとめ

不動産売却中に買主が亡くなるというケースは、ハッキリ言ってかなり稀ではあります。 しかし可能性としてはゼロではなく、その場合の対処法を把握していなかった場合、トラブルに発展するリスクも高いです。 そのため、売主は不動産売却に関する知識の一つとして、買主が亡くなってしまったケースを頭の片隅に置いておきましょう。